

マルタのバスってどう乗るの?乗り方ガイド!
公開日 2022年10月22日 最終更新日 2023年08月15日

日本で公共の交通機関というと、電車を思い浮かべる方が多いかと思いますが、マルタにはバスとフェリーしかありません。
現在のマルタではICカードが導入された、日本でも見かけるような普通のバスが走っていますが、
2011年まではイギリスからやってきたドアもエアコンも付いていない、
まるで映画にでも出てきそうな中古のボンネットバスが路線バスとして走っていました。
陸路での公共の交通機関がバスしかないため、マルタのバスは島内をくまなく網羅していて、
使いやすいよう非常に便利に作られています。
今回は、そんな留学生活には欠かせない、マルタのバス事情についてご紹介したいと思います。
Contents
マルタでのバスの利用方法

マルタ留学に行ったら、学校と滞在先の往復だけではなく、隣町やメジャーな観光地、隣のゴゾ島も堪能したいですよね。
ただ、マルタ島内を堪能する際に
「どの交通手段を利用すれば良いかわからない」
「スムーズに公共交通機関に乗車できるかな」
といった不安を抱える方も多いのではないでしょうか。
マルタには電車も地下鉄も通っておらず、公共の交通機関はバスとフェリーのみになります。
の交通手段はバスとタクシーが主流になります。
特に島内の移動を網羅しているバスを使いこなせれば、充実した留学ライフを送れること間違いなしです。
マルタ留学前に、マルタ島内の交通機関について簡単に予習しておくと、安心して出発できるでしょう。
そこで今回は、マルタ島でのバスの利用方法をご紹介したいと思います!
バスの番号とバスルートについて

マルタ島内のバスは、一見すると番号がたくさんあって分かりづらいですが、実はシンプルに分けられています。
知らないで乗っている人も多いのですが、基本のしくみがわかるとすごく便利です。
バスの番号
- ・1−99番代:首都バレッタ発着の路線、バレッタと各市町村間を運行
- ・100-200番代:セントジュリアン、スリーマ、大学、病院、空港(一部)発着の路線
- ・X+番号:空港発着のエクスプレス路線
- ・N+番号:ナイトバス。 深夜から早朝にかけてのセントジュリアン発着の路線
- ・300番代:ゴゾ島内のバス。 ヴィクトリアと各町村間を運行
例えば留学中、バレッタに観光に行きたい時は、1−99番のバスでしたら時間の違いはあるものの、
方向があっていればどのバスでもバレッタに到着します。
同方面に行くバスは、連番になっていることが多いです。
マルタのバス番号は、Google Mapの経路検索に表示されますので、不安な場合は確認してからご利用して下さい。
行先までのルートの調べ方

1番簡単な利用方法は
Google Mapsで検索をして、バスマークを押す方法です。
バスのルート番号・バス停の名前・時刻表を調べられるのでMalta Public Transport のホームページから検索しなくても、
目的地までの行き方が分かります。
各バスには行き先とバス番号が表示されていますので、Google Mapsに出てくる番号数字と照らし合わせて利用しましょう。
マルタバスルートやバス停は以下のリンク先で確認することができます。
マルタのバスの乗車料金はいくら?

マルタのバスには、
日本と同様に現金で乗る方法と、
プリペイド式のカードと定期券のようなものを購入する方法
の2つがあります。
バスを使用する頻度や滞在期間によって、どの方法でマルタバスに乗車するかは異なります。
現金で支払う
マルタのバスは日本と同じくバスに乗る際にドライバーに現金を渡し、チケットを購入する方法が一般的です。
バスチケットは1区間限定ではなく、2時間有効なチケットになっています。
チケットの下に発行日時が記載されており、またチケットは通年で同じ金額ではなく、
時期によっても異なりますが、金額は以下の通りです。
バスチケットの金額(2時間有効)
- ・夏季(6月中旬~10月中旬):€2
- ・冬季(上記以外の期間):€1.5
- ・深夜:€3
マルタのバス会社のサイトには、原則お釣りの用意は無いと表示されていますので、乗車代金を事前にご用意下さいね。
タリンヤカード(バスカード)を使う

タリンヤ カード(Talinja card)はバス会社が発行しているバス乗車用のカードになります。
滞在期間によっておすすめのカードが異なります。
短期と長期で大きく分けて3つの種類があるので、使用頻度により合ったものをご購入してくださいね。
⚫短期向け 12 Single Day Journeys (15ユーロ)
11回分の乗車代で12回乗れる回数券のようなタイプです。3ヶ月以内の滞在の場合、こちらが便利です。
現金の場合、お釣りがないように用意する必要があるため、このカードがあると便利です。
購入は本屋やキオスク、販売機などなど各町の取扱店で販売されていますよ。
1週間乗り放題のバスチケットもありますが、それなりの回数乗らないと元が取れないため、
1日に各地を移動するツーリスト向けのものになり、あまり留学生向けではありません。
⚫長期向け Student talinja card
4ヶ月以上の留学の場合、半額でバスに乗れる、Student Cardを作成することが出来ます。
学生向けのタリンヤは非常にお得な金額設定で、1回75セント、1ヶ月21ユーロ、3ヶ月55ユーロで乗り放題になります。
通学にバスが必要な方も、週に1〜2回程度しか乗らない方も、非常にお得なカードになっています。
詳しいご案内はこちらの公式ページをご覧ください。
マルタバス利用時の注意点とアドバイス

マルタでバスを利用する際に注意するべきことがいくつかあります。
事前に知っておくと対処できることもあるので、ぜひ確認してみてください。
時刻表の時間通りに来ないことが多いのですが、大丈夫でしょうか?
日本で育つと海外の時間のゆるさには戸惑いますよね。
マルタに限らず言えることですが、時間に余裕を持って何本か前の便に乗車する習慣をつけると良いかもしれません。
バス停で待っていても停まってもらえないことがあるのですが、なぜですか?
日本だとあまり見かけない光景ですが、バスが主な公共交通機関であるマルタでは、バスが満員になることも珍しくありません。
降りる人がいなければ新たに乗客を載せることもできないので、降車数が少ないバス停は素通りされることもあります。
そのため、特に通勤や通学ラッシュの時間帯は、人の乗降が多いバス停まで歩くと乗れることが多いですよ。
その他にも、
- ・道が曲がりくねっているので、酔いやすい
- ・チケットを無くすと罰金を取られる恐れがある
- ・チケット購入時に小銭が足りないとお釣りをもらえない時がある
などの注意点があるので、乗り物酔いしやすい方や、モノを無くしやすい方は、お気をつけくださいね。
マルタでバスを利用する際のおすすめアプリ

マルタのバスを利用する際にオススメのアプリが、 Tallinja(タリンヤ)です。
このアプリでは
- ・マルタのバスルート
- ・リアルタイムのバス情報
- ・Tallinja cardのチャージ/残高確認
- ・運休/迂回情報
などマルタのバスに関する様々な情報を検索することができるので、日本にいるうちにダウンロードしておくととても便利ですよ。
Tallinjaアプリでマルタバスを呼び出せる?Tallinja On Demand(タリンヤオンデマンド)の紹介

「 オンデマンドバス」「 AIバス」、これらを聞いたことはありますか?
これらは従来の時刻表通りに決まったルートを走るバスとは異なり、乗客の希望に応じたルート・時間帯で走ってくれる、個々人に最適化されたバスのことを指します。
日本でも少しずつ増えてきているこのオンデマンドバスですが、実はマルタでは積極的な導入が始まっているんです。
公共交通機関であるTallinjaは、乗りたい時にアプリで呼べる
「Tallinja On Demand」というサービスを提供しています。
使い方は簡単、すでに紹介したTallngjaアプリで出発地と目的地を入力すると、ミーティングポイント(集合場所)と時間が指定されるので、集合場所に行くだけです。通常のバスと比べて利用者が少なく、バスの停留所でのみ乗り降りできる、一回り大きなタクシーと捉えるのがベストかもしれません。
このオンデマンドバスは、限られたエリア内の90箇所ほどのバス停でのみ運行しており、コースも乗客に合わせて最適化されるので、通常のバスよりも早く目的地に到着できるんです。
例えばセントジュリアンからマルタ大学までバスで行こうとすると1時間近くかかってしまうのが、Tallinja On Demandを利用することで25分程度で移動できてしまいます。
全席指定で確実に座ることができて、対応時間は5:00-24:00、さらに車椅子やベビーカーにも対応可能、それでいて価格は€2.5(アプリから予約時)。公共交通機関として申し分ないサービスと価格も魅力的ですよね。
移動をより快適でよりリーズナブルに、そんな願いを叶えてくれるのがこのTallinja On Demandです。日本に住んでいると馴染みがなく難しいように感じますが、一度利用すればその快適さをしみじみと感じられるはずです。
運行エリアに足を運ぶ際は、ぜひTallinjaアプリを開いて、次世代の移動の仕組みを体感してみてくださいね。
あなたも出会えるかも?クラシックなマルタバスについて

昔のマルタでは、バス会社に所属するドライバーがバスを運転するのではなく、個人事業主のドライバーが自分のバスを持ち寄って担当路線を運行していました。そのため、外装の色だけマルタ島は黄色、ゴゾ島はグレーと統一されていたものの、内装はドライバー好みにデコレーションされており、バスの形もバラバラでした。
今のバスに比べると車内の快適さは大分低いものの、可愛らしい外見で、当時のマルタバスは国の象徴的な存在でもありました。
特に当時まだ円形だったバレッタのバスターミナルに、黄色いボンネットバスが沢山並んでいる様子は、他の国ではまず見られない、非常に貴重な光景でした。
斬炎ながら、2011年にボンネットバスの運行が廃止されたタイミングで、多くのバスがスクラップされてしまいましたが、海外の愛好家から是非譲ってほしいと購入を希望する声も多くあり、地元の方からも非常に惜しまれた引退となりました。
現在も当時のマルタバスを改造して、移動販売店としてお土産物を扱っているバスもあります。
当時の色のまま公道を走ることが禁止されているため、オレンジや緑といった色に塗り替えられていますが、マルタ島内では今でもたまにボンネットバスを見かけることがあります。
お店として、観光用ツアー用のバスとして、またマルタのファンのためのグッズとして、目にできる機会はきっとあると思うので、ぜひ探してその可愛らしさに触れてみてくださいね。
まとめ

いかがだったでしょうか?
マルタでの生活を有意義にするためには、バスの利用が必要不可欠と言えます。
マルタ留学・マルタ旅行に行く前にぜひしっかりと確認し、必要なアプリをダウンロードしてから、思う存分楽しんでくださいね!!

