マルタ大学+語学学校ECでの私の留学体験談
Update 2024.10.24
マルタ大学の正式名称はUniversity of Malta(UoM)、マルタの国立大学です。
マルタ大学に通う学生はマルタ人だけでなく、ヨーロッパを含む様々な国からの学部外生(1学期のみ~または1年間のみの期間限定の生徒)も含まれます。
ヨーロッパ圏内の学生が多い反面、日本をはじめとするアジアからの学生はあまり多くはありません。
私がマルタ大学に留学をしていた期間はアメリカ人も多かったのですが、稀なこと、とのことでした。
正規学生と違い選べる科目数は限定されますが、私は週のうち2日間(うち1日はほとんどフル)で授業をとっていました。
Contents
マルタ大学でのオリエンテーション参加から実際の授業まで
授業期間が始まる前に海外から参加している学生向けのオリエンテーションがあり、私の行った年度ではトートバックプレゼントとともに授業の取り方や課外活動などの説明がありました。
ESNというヨーロッパ全体のインカレサークルのような団体の説明もあり、夏やイースター休暇で行われるカリブ海でのパーティーや海外研修の紹介もありワクワクが強まる時間があります。
その会のあとにクラブで行われるウェルカムパーティーでは様々な学生と知り合う良い機会でした。
マルタ大学で履修できる科目は日本の大学での専攻は関係ない
マルタ大学で選べるコースはバラエティ豊富で、学びたいことがほぼ何でも勉強できます。
マルタ大学はマルタ唯一の総合大学なので、文系から理系まで様々な授業を履修することが可能。
私は学部外生として参加していたこともあり、日本で専攻している科目とは別のコースをとることもでき、休学留学で異なることを学べるのは嬉しかったですね。
私は日本では芸術の勉強をしているのですが、日本の大学ではFINE ART(いわゆるアート)関連の授業は全くありませんでした。
マルタ大学ではプログラミングを使ったら芸術の授業や、イメージメイキングなどテクノロジーとともにアートを学べる授業があり視野を広げることができました。
プログラミングも全く知識がない状態でしたが、マルタ大学で興味をもち、日本に帰国した今も勉強を続けています。
興味から、他にも全く関係のない、マーケティングの授業も履修していました。
もちろん専攻科目に近い授業も受講しました
芸術系だと、写真の授業も履修していました。
日本ではやはり総合大学で学ぶのは理論や論文研究になり、実践を学ぶことができる機会はとても少ないのですが、マルタ大学の授業では実践に重きが置かれており、毎週お題が決められ撮影をしクラスメイトに発表するスタイルが取られていました。
自分の作品を出すのは、慣れないしさらにそれを英語で発表するとなるととても緊張をしましたが、やはりカメラに興味がある生徒ばかりで熱心に聞いてくれましたし、また彼らの作品を見るのもとても良い刺激になりました。
履修枠から外れるDegree Plusは絶対おすすめ
ほかにもDegree Plusという授業があり、履修単位に含まれることなく受講できるものでした。
このDegree Plusを履修するのは留学生が多く、ここでも友人を作ることができます。
スポーツからアート、ファッション、ボランティアなど様々なものを自由に学ぶことができます。
私がいた学期中は、水曜と金曜にそのコマがありました。
選んだクラスによりますが、学費にプラス15ユーロ程度支払う必要があります。
要なものを自分で準備する必要などもありますが、先生がメールアドレスを教えてくれるのでいつでも質問できます。
Degree Plusでは40代を過ぎた人もいたりするので、海外の大学の門の広さに感動します。
英語力アップのために通った語学学校ECについて
私はマルタ大学に通う前に語学学校ECというマルタ発祥で、今では全世界に校舎がある学校に通っていました。
7月から1月までの6ヶ月間通い、初級から上級まで4レベル上がりました。
マルタ大学に通うには通常英語テストのスコアが必要なのですが、語学学校ECと連携しているのでECのレベルアップテストに合格すればOK。
必要レベルは中上級とという上から3つ目のクラス受講後、初上級への昇格試験に合格することとなっています。
私が参加した2020年2月からの受講コースで語学学校ECからマルタ大学の授業に参加できるプログラムにいたのは日本人だけ。
このコースに参加する資格として日本で大学か大学院で学んでいる必要があります。
日本の成績は問われませんがどのような勉強を日本でしているのかという証明のため英語の成績証明書が必要になります。
滞在先選びは慎重に、レジデンスとシェアハウス
滞在先となるレジデンスは最初の5ヶ月は語学学校ECの学生寮(マンション)で暮らしていました。
その後にFacebookで見つけた部屋でマルタで働いているスペイン人とフランス人たちとシェアハウスをしました。
語学学校ECのレジデンスは週に一度清掃に来てくれるという点は良かったのですが二人部屋、6人でバスルームが一つ、エアコンが有料、自分の部屋にはエアコンがない、掃除用具もない、など3ヶ月以上長期的に住むには少し我慢が必要でした。
アジア人、南米人以外で長期的に住む人は少ないので人の入れ替わりが多いのが苦手だとつらいかもしれません。
友人は確実に増えたので夏の間などピークシーズンであればお得だと思います。
私が語学学校ECのレジデンスでシェアをしていたルームメイトは、日本人、ブラジル人、ロシア人、韓国人2名の計5人。
最長だったのはブラジル人の2ヶ月でした。
部屋のスタイルは共有のキッチンリビング、バスルームに寝室が3部屋や4部屋です。
寝室を異性とシェアすることはないですが、同じ部屋の中に異性の寝室があることも珍しくありません。
キッチンやバスルームは異性とも共有することになります。
学生寮の家賃は月700ユーロほど、場所は語学学校ECから徒歩15分、海に行くには徒歩20分くらいの場所でした。
語学学校ECの学生寮の場所は様々で、徒歩5分から30分かかるものもあります。
私は住宅街側でしたが、周りに住んでいるのも留学生ばかりなので、夜は少し騒がしかったです。
ただ、語学学校ECの学生も周りにたくさん住んでいるので夜クラブで遊んだ後や、ご飯の後友人たちと一緒に帰れる点はとても安心で楽しかったです。
語学学校から大学へ、でも問題が発生してしまう
入学前の手続きで困ったことは、マルタ大学から送られてくるはずの書類が届かなかったこととビザの延長がギリギリになってしまったことの2つ。
マルタ大学から送られてくるはずの書類はレジデンスカードの申請に必要なことや授業に関することなど重要書類が多く入っていたのでそれが届くまではカードの申請や書類準備も進みませんでした。
年末の時期だったので、大学のスタッフもホリデーに入っていました。
ホリデーシーズンが終わり大学のスタッフに連絡を取り、直接書類などを取りに行くことになりました。
次にビザの延長について。
語学学校ECに通いその後、マルタ大学に通う場合、学生ビザからレジデンスカードにビザのスタイルを変えなければいけません。
学生ビザも語学学校ECに通う期間(ECマルタから出る証明書の提出によって管理)しか出ません。語学学校ECに通っている間に更新しないといけない(ビザが切れると更新はできない)のですが、書類など必要なものを集めるのに時間がかかり焦ります。
早め早めに動き出したいという思いはあったのですが、スタッフに相談するとまだその段階じゃないなどと言われたりします。
そういうことを言われても不安だから早く出したいということをしっかり伝えていく必要があります。
学生ビザの場合はパスポートを預け取りに行く日を指定されますが、レジデンスカードの場合はパスポートは預けません。またレジデンスカードは申請してから1から2ヶ月ほどで住所宛に手紙が届きセンターに取りに行きます。
申請時にもらう用紙(顔写真付き)が届くまでの身分証明書になります。レジデンスカードが届くまではマルタ国外に旅行できません。
入学後に知り合った友人は、オリエンテーションで仲良くなったチェコ人の建築を学んでいる学生と、フォトグラフィーのクラスで一緒になった中国人の学生です。
また、全てのクラスでマルタ人の学生と交流していました。
入学後の難点、やっぱり英語はついてまわる
マルタ大学入学後の授業で困ったことは、やはりみんなの前で英語を話すという点です。
語学学校にいる時点では英語に不自由している人が多いので、間違ってもいいやと心のそこから思えますが、英語がネイティブな生徒の前ではやはり緊張します。
私はマーケティングの先生が英語を間違えていることに気づいてから、完璧な英語を話す人のほうが少ないのかと安心して話せるようになりました。
英語ができるから友達ができるということもなく、実際アメリカから来ていた留学生で友人ができずに途中から参加しなくなった子がいるという話も聞きました。
できる限り話して伝えたいから、目を見て話す、伝わってなさそうだったら違う単語を使ってみるということと、発音矯正を心がけました。
発音矯正と言っても、映画を見る時にシャドーウィングすることや、歌を歌うなど気を張らずにできる方法を選びました。また、ECの先生に発音を聞きにいくことも時々しました。
印象的な授業は、やはり毎週お題に沿って1週間かけてポートフォリオを作成するフォトグラフィーのコースです。
私は、もともと写真を撮るのが好きな友人がいるのですが、彼女がとてもうまく撮影するので私はもっぱら動画撮影をしていました。
構図や光などが大切であるということは知っていました。
やはり自分でお題を落とし込み何かを伝えるために取るという経験はなかったので、毎週必死にスマホをもってマルタを走り回っていました。
各自作品を作ってくるので毎週全く違うものを見せてくれるのですが3週目あたりで各自のスタイルがあることに気づきとても面白かったです。
私はスマホで撮影していたので、褒められることなど無いだろうなと思っていた部分があったのですが、インスピレーションをうけたと言ってくれるクラスメートもいて毎週とても楽しかったです。
先生自身がフォトグラファーとして活動しており、さらに日本の写真家についての興味がすごくとても勉強になりました。
私の一番忙しかった水曜日の1日スケジュールを紹介しようと思います。
7:00 起床 準備
7:30 家の近くのカフェでコーヒーとパンを買う
7:45 バス停で待つもバスが来ず、配車サービスで車をチャーターする
8:15 大学到着
8:30 授業開始(マーケティング)
10:30 授業終了
次の授業まで友人とカフェテリアでおしゃべり。次の次の授業での必要な資料をとりに図書館へ行く
13:30 DEGREE PLUSの授業
15:30 終了 次の授業も15:30に始まるのでキャンパスを走り抜ける
15:40 到着 授業に滑り込む(写真)
17:30 終了
写真の授業の題材をどう扱うかブレインストーミングをしながら友人とスムージーを飲む
18:30 授業開始(イメージメイキングについての授業)
20:30 終了
21:00友人とピザ屋で待ち合わせて夜ご飯
23:00 シャワー
英語の勉強を少しして携帯を触って寝る
私が一番授業を取っていたのではこの水曜日でそれ以外の日は授業も数個しかなく自分のやりたいことをやりたいだけしていました。
その中のいくつかを紹介したいと思います。
まず1年間ずっとしていたのが料理です。
日本だと高いスパイスが安かったり、材料が揃えやすかったり、家に大きなオーブンがついていたりと料理できる環境が整っていました。
してみたいと思っていた料理だけでなく、様々な国の友人ができたために例えば韓国料理だったり、フランス料理だったり今までだったら作ろうと思ってもみなかった料理を友人からつくり方を教えてもらえたりと新しいレシピをたくさん増やせました。
語学学校EC時代であれば毎週のように人が入れ替わるため同じ料理を毎週作るなど、同じ料理で様々なレシピを試せるのも楽しかったです。
1月から住んだ家では毎週木曜日週替わりで自分の国の料理をつくってみんなで食べて映画を見てバーに行くということをしたりもしていました。
次にスケボーとサーフィンを始めました。
スケボーは友人が帰る時に持って帰れ無いからと言ってくれたものを練習していました。
マルタ大学の前にはスケボー用の公園がありそこで滑っている人が教えてくれたりもして友人もできます。
サーフィンはずっと昔から興味があったのですがマルタでできることを大学のオリエンテーションで知り参加しました。
サーフィンはコーチが教えてくれるスタイルでクラスの情報はESNmaltaというFacebookグループから知ることができます。
ESNというのはヨーロッパ学生団体のようなもので、そのグループではサーフィン以外にも様々なアクティビティがあります。
学生生活に必須、交通手段や生活について
学生バスカードを手に入れると月20ユーロ国からもらえます。
一回2時間乗り放題で0.75ユーロなので基本的に無料でどこへでも遊びに行けます。
私は、バレッタという首都がとても好きで週に何回か訪れる時もありました。
カフェ文化もあり美味しいコーヒーをあちこちで飲めます。
私は勉強する時に訪れていたお気に入りのカフェがありますが、何回も通うと仲良くなり頑張っている時にケーキをくれたりと寂しいなあと思った時にぱっといけるのでとてもよかったです。
マルタ大学と語学学校ECに通った私の留学体験談まとめ
語学学校と大学を組み合わせたプランを選んでよかったなと思うところは英語のレベルが一番高い時に英語を実践的に使えた点です。
語学学校だけだとどうしても遊んでいるという印象が強くなります。
マルタの語学学校は朝か昼どちらかだけで自由時間が多く、自分の達成感という部分がレベルアップテストだけで図ることになります。
次の学期からは大学に行くと決めていると授業は絶対に理解したいし、ネイティブと同じ速度の会話についていきたいなど具体的な目標ができ、前日の自分と比べることも難しくないです。
1年間、語学学校というスタイルだと私は間延びしてしまったとおもいます。
まだ時間があるし大丈夫という気持ちがつねにあってアドバンスまでいけたのか怪しいなと振り返って思います。
語学学校と大学は全く別物で、言語学校では完璧な英語を習得しますが大学では伝われば、理解できればいいと思えました。
大学が始まる前は完璧な英語じゃ無いと恥ずかしいなと思っていましたが、それをモチベーションに勉強していたので無駄ではないですが、大学で学生と交流して授業を受けたことでまあどうにかなるやと思えました。
語学学校では日本人は珍しくないですが、大学だとやはりアジア人自体珍しいので先生から興味を持ってもらえることも多く、自主的に勉強するようにもなりました。
自主的に勉強するとやはりそのこと自体が面白くなり、マルタ大学のデジタルアートの授業で習ったプログラミングにはまり日本でも勉強を続けています。
この留学を通して私は自分で動くことの大事さを学べたなと思います。
例えば家を探す時、もし行動していなかったら、残りも最初の家に住んでいました。
書類がこないとき催促せずに待って、間に合わず早期帰国になっていたかもしれません。
日本にいる時は書類や契約などはいつも誰かに頼っていましたが、マルタには頼る人がいません。
自分でなんとか快適にということを念頭において生活したために、自主性がついたのではないかなと思います。原則的にという言葉にとらわれず一回聞いてみる、一回やってみるということができるようになったのでこれからの人生での武器を一つ手にできた気分です。
私の留学はコロナの影響で途中帰国になったのですが、そのときももしかしたら帰ることになるかもしれ無いから少し準備しておこう、飛行機を見ておくなどをしていたのでイギリスが対策をかえ、オリンピックの延期が決まった翌日すぐに飛行機を取って帰ることができました。
途中帰国でも十分に満足できる留学になったのはやはり普通とは違う言語学校と大学というスタイルを選んだのも大きいと思います。
2001年にマルタ島に1年留学後にマルタマルタドットコムを開設。
マルタ留学の詳細はもちろんマルタ島の生活情報まで幅広く細かい情報を提供中。
お客様が得をする留学アレンジが得意。