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歴史と文化 観光

【マルタを楽しむ!】マルタ騎士団のゆかりの観光地をご紹介

公開日 2023年3月14日 最終更新日 2023年08月15日

©Viewingmalta.com

歴史ファンから根強い人気があるマルタ騎士団。
領土を持たないにも関わらず国家を持ち、国連のオブザーバーとしても参加しています。

三大騎士団のうち唯一現存する誇り高き騎士団として、現在でも難民や被災者への医療提供を中心とした慈善活動を続けている彼らですが、2022年にはその団体の一員に、初めて日本人が迎え入れられたとして話題を呼びました。

マルタ騎士団の成り立ちや現在の状況については「現存する騎士団!?マルタ騎士団って何?」で紹介してきましたが、

今回はそんな彼らを知ってより身近に感じられる、 マルタ内のマルタ騎士団にまつわる関連スポットを、バレッタから2つ、スリーシティーズから3つご紹介します!

【バレッタ】マルタ騎士団がつくった美しい世界遺産の街

バレッタ(Valletta)は街全体が世界遺産に登録されているマルタの首都です。

端から端まで歩いて20分程度の小さくて美しいこの街は、16世紀にマルタ騎士団によってつくられたもの。

マルタ騎士団は今でこそ軍旗を持ちませんが、当時はイスラム勢力との争いが続いていました。
そんな中で難攻不落の都市を目指してつくられたのが、このバレッタでした。

名前の由来も、当時のマルタ騎士団長であった「 ジャン・パリゾ・ド・ラ・ヴァレット」から来ています。

そんなバレッタは、マルタ騎士団に関連する観光スポットばかり。

荘厳な建物にきらびやかな内装の建物、当時使われていた甲冑などの展示など、
マルタ騎士団関連の情報を凝縮したようなスポットがいくつもあります。

そんな中でも、マルタ騎士団が好きなら押さえておきたい有名なバレッタの2大スポットを紹介します。

その1.  騎士団長の宮殿:マルタ騎士団を観れる!知れる!

©Viewingmalta.com

マルタ騎士団を知れる「 騎士団長の宮殿(グランドマスターの宮殿)」はこんなところ!

・兵器庫で、実際にマルタ騎士団が使っていたさまざまな甲冑や武具を堪能できる
・ステートルームでは、壁際に並んだ甲冑やきらびやかな内装を楽しめる
・建物全体でマルタ騎士団の歴史を感じる、まさに博物館のような場所!

廊下に甲冑が並んでいることで有名な、歴代騎士団長の拠点となっていた宮殿で、一部エリアが一般開放されています。

敷地内には兵器庫とステートルームの2つの建物が併設しており、どちらも入館が可能です。

兵器庫には騎士団が実際に使用していた甲冑や剣、槍、大砲等が展示されています。

中にはどこかで見たことのあるような柄が甲冑全体に入った、通称「 ヴィトン甲冑」なんて呼ばれているゴージャスなものや、バレッタの名前の由来となった騎士団長ラ・ヴァレットの甲冑など、なかなか見ごたえがあるものばかり。

ステートルームの方では、騎士団が保有していた貴重なタペストリーや宮殿内部の見学ができます。

騎士団長の宮殿の豪華なインテリアのほかにも、オスマン帝国と騎士団の戦い「大包囲戦」の様子を描いたフレスコ画や、インドとアフリカの様子を表した巨大なタペストリーなど、貴重な芸術品を楽しむことができます。

騎士団長の宮殿は、現在大統領府として使用されています。

そのため、 政府の都合により当日でもアナウンスなく、ステートルームに入場出来なくなる場合があります。

その2. 聖ヨハネ大聖堂:マルタ騎士団の繁栄を感じる圧巻の豪華さ!

マルタ騎士団の繁盛を感じる「 聖ヨハネ大聖堂」はこんなところ!

・美しく荘厳な壁画や内装に圧倒される
・カラヴァッジョが描いた「聖ヨハネの斬首」を間近で堪能できる

聖ヨハネ大聖堂はバレッタの中でも代表的な建造物のひとつ。
外観はシンプルですが、内観の装飾はゴージャスでどこを見ても美しく、その豪華さに圧倒されます。

聖ヨハネは、騎士団がマルタに来る前に冠されていたもので、イエスの使徒の名前です。

ヨハネ騎士団(マルタ騎士団)は主に、下記の8つの国の人々から構成されています。

  • ・イタリア
  • ・ドイツ
  • ・フランス
  • ・オーヴェルニュ
  • ・プロヴァンス
  • ・イングランド
  • ・アラゴン
  • ・カスティーリャレオン

それぞれ言語も違うため、ひとえに騎士団と言っても国ごとのグループが存在していました。
この聖ヨハネ大聖堂には、そんなナイトたちの8つの国それぞれのチャペルがあり、ひとつひとつデザインも異なっています。

デザインの違うチャペル同士を見比べてみるのもおすすめ。

大聖堂内には、イタリアの巨匠カラヴァッジョ(Caravaggio)が描いた傑作「 聖ヨハネの斬首」が展示されています。

聖ヨハネ大聖堂を訪れる場合は、閉館1時間前位を狙うと、空いていることが多いためおすすめです。

大聖堂は 土曜の午後と日曜日は休館となっていますので、訪問の際にはご注意を。

  • 正式名称: 聖ヨハネ准司教座聖堂 St John’s Co−Cathedral
  • 住所: St John’s Square Valletta, VLT 1156, Malta
  • ホームページ: https://www.stjohnscocathedral.com/

【スリーシティーズ】マルタ騎士団が最初に築いた誇り高き街

マルタ騎士団といえばバレッタを思い浮かべがちですが、実はバレッタから海を挟んだ向かいにあるスリーシティーズ(The Three Cities)も、騎士団ゆかりの場所です。

ヨハネ騎士団と呼ばれていた頃の彼らが、マルタに訪れて最初に本拠地としたのがこのスリーシティーズで、当時漁村や無人の町であった地域が、彼らの手によって誇り高く美しい街へと発展していきました。

スリーシティーズはその名の通り騎士団が作った3つの町の総称です。

バレッタの南東からバレッタに向かって2本突き出したような形をしており、 東側がヴィットリオーザ、西側がセングレア、そして二つの街の根元にあるのがコスピークワです。

バレッタのように開発が進んだり観光地化したりしていないので、騎士団が生きた街そのものを、時を隔てた今でも楽しむことができるのがスリーシティーズ最大の魅力です。

マルタ騎士団が好きなら、ぜひこれから紹介する3つのスポットを訪れて、彼らを身近に感じてみてください。

ちなみに、「マルタ騎士団」という名前は通称です。
現在の彼らの正式名称は、ちょっと長いですが
ロードス及びマルタのエルサレムの聖ヨハネ病院独立修道騎士会(Sovereign Military Hospitaller Order of St. John of Jerusalem of Rhodes and of Malta )」と
いいます。

マルタに来る以前の彼らを区別してヨハネ騎士団と呼ぶことも多いですが、
その正式名称も「ロードス及びマルタの〜」を除いたものなので、
厳密に言えば現在のマルタ騎士団もヨハネ騎士団と呼ぶことができますね。

このあたりの詳しい説明は、冒頭でも紹介したマルタ騎士団を解説した記事で紹介しているので、あわせて読んでみてください!

その3. 聖アンジェロの砦(ヴィットリオーザ):海に浮かぶ騎士団の要塞!

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ヴィットリオーザの海に浮かぶ要塞「 聖アンジェロの砦」はこんなところ!

・元々閉ざされていたマルタ騎士団国の砦に、運が良ければ入れるかも
・カラヴァッジョの生涯に深い関わりがある建物で、ファンは必見

マルタ騎士団がバレッタに移る前に本陣を敷いていたのがこの聖アンジェロの砦です。
ヴィットリオーザの先端にある海に囲まれた大きな要塞で、騎士団長の住居としても使われていました

現在では下層部をマルタ政府が管理していますが、今でも上層部はマルタ騎士団国の管轄下にあり、ナイトが一人住んでいます。

もともとは騎士団管理下にある上層へは入れなかったのですが、最近ではそこに住むナイトが上層へ誘ってくれることも。

上層部はナイトが出かけていると絶対に入れないエリアです。
ナイトが声をかけてくれた場合にのみ騎士団の砦の中を覗くことができるので、
上層部に入ってみたい!という方は、ぜひ一度ナイトに会えるかどうかチャレンジしてみてください。

ちなみに、聖アンジェロの砦は、画家カラヴァッジョと関わりのある場所でもあります。
カラヴァッジョは、上で紹介したバレッタの聖ヨハネ大聖堂にある
聖ヨハネの斬首」を描いたことによりマルタ騎士団に迎え入れられました。
しかし2年ほどして騎士団内で暴行事件を起こし、投獄されてしまうのですが、その際に収監されたのがこの聖アンジェロの砦でした。
彼はその後、この要塞から逃走中にその生涯を終えることとなります。

巨匠と呼ばれるほどの画家であったカラヴァッジョの生涯に深く関わっていたという観点からも、聖アンジェロの砦は興味深い場所ですね。

その4. ガーディオーラ公園(セングレア):岬にそびえる不思議な監視塔!?

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セングレアの岬「 ガーディオーラ公園」はこんなところ!

・騎士団たちのマルタを守り続けていた塔
・目、耳、鳥の彫刻がどこか奇妙で惹かれる

こちらも「聖アンジェロの砦」と同様に海に突き出たセングレアの先端にある公園です。

東を見れば聖アンジェロの砦の全貌が、グランドハーバーを挟んだ向かいにバレッタの街が見渡せる、見晴らしの良いポイントです。

公園の最も海に近い場所にはヴェデッテという監視塔が立っており、マルタ騎士団の時代には海の見張りという重要な役割を担っていました。

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この監視塔ヴェデッテのユニークな点はその外観です。

6面ある監視塔の外壁にはそれぞれ目と耳と鳥が彫刻されており、まるで古代遺跡みたいなんです。
しっかりと見つめ、耳をすませて監視していることをアピールしているようなモチーフが印象深く、
マルタ騎士団の不思議でどこか可愛らしい一面も見えてきます。

その5. コラッキオ(ヴィットリオーザ):騎士団の生きた16世紀の世界に入り込める!

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騎士団の生きた16世紀の街並み「 コラッキオ」はこんなところ!

・当時の宿舎がそのまま残ったハニーカラーの路地
・フォトジェニックで歴史の中に入り込んだような気分になる
・街のいろんなところに彫られたマルチーズクロスを探すのも楽しい

コラッキオはかつて騎士団のオーベルジュ(宿舎)として使われていた路地です。

路地の両脇に並ぶ宿舎はすべて「 マルタストーン」と呼ばれるマルタ特有のはちみつ色の石灰岩でつくられています。

その昔、マルタ騎士団が住んでいた建物はオーベルジュと呼ばれ今でも現存しています。
現在は政府や自治体が保有しています。

マルタの人からすると普通の路地なのですが、ハニーカラーで統一されたフォトジェニックな光景には虜になること間違いありません。

街をよく見てみると、騎士団の紋章であった「 マルチーズクロス」が壁や石畳に削ってあったりと、騎士団の時代の面影がそこらじゅうに転がっています。

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統一感のあるヨーロッパの路地や、紋章がいたるところに削ってある街の雰囲気は、ディズニーランドに近いかもしれませんね。

見つけたらぜひカメラを構えて写真を撮ってみてください。

まるで多くの騎士が住んでいた頃のマルタに、歴史の中に入り込んだような感覚が得られるので、とてもおすすめしたいスポットのひとつです。

  • 正式名称: Collachio Aria コラッキオエリア
  • 住所: Collachio Birgu Malta

【番外編:ローマ】海外遠征も!?マルタなら騎士団本部も遠くない!

マルタ騎士団に興味があれば、現在彼らの本部が置かれているイタリアのローマにも一度は憧れると思います。

ローマにはマルタと同じようにマルタ騎士団に関連するスポットがたくさん。

例えばこんな場所が挙げられます。

  • ・マルタ騎士団本部:ナポレオンにマルタを追われた騎士団の現在の本部(一般の入場は禁止)
  • ・マルタ騎士団郵便局:本部の近くにあり、公式の切手やコインを購入できる
  • ・マルタ騎士団の館:有名な鍵穴があり、ローマを一望できる穴場観光スポット

そんなローマですが、実はマルタ島からのアクセスがとても良いです。

マルタからローマへは飛行機で片道1時間半ほどしかかからず、航空券の代金は安ければ往復¥8,000程度と、週末に軽く羽根を伸ばすような感覚で旅行できてしまいます。

騎士団スポットを巡るローマ遠征も手軽にできるので、マルタ騎士団が好きな人にはマルタと合わせてローマもぜひ楽しんで欲しいです。

マルタからローマなどイタリアへの旅行に関する情報は、「イタリア旅行も楽しめるマルタ留学、おすすめのツアープランとは?」にまとめているので、お得なツアーや宿泊プランなどを参考に、マルタとローマでマルタ騎士団を堪能してみてください。

【マルタを楽しむ!】マルタ騎士団ゆかりの地まとめ

今回は、マルタ騎士団にまつわる関連スポットを、バレッタから2つ、スリーシティーズから3つご紹介しました。

ご紹介した関連スポットは以下の通り。

  • 【バレッタ】
  • ・騎士団長の宮殿
  • ・聖ヨハネ大聖堂
  • 【スリーシティーズ】
  • ・聖アンジェロの砦
  • ・ガーディオーラ公園
  • ・コラッキオ

マルタ留学の授業でマルタ騎士団の存在は欠かせません。
特にヨーロッパ内ではマルタ騎士団は馴染みがあり人気な存在です。

是非、マルタ騎士団馴染みの関連スポットを訪れて更にマルタを楽しんでください。

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